ホンダNR750の価格はなぜ高いの？評価が高い理由とは？

ホンダのNR、生産台数は全何台？

時代を超えた革新的なバイク、ホンダ「NR」の魅力

1992年にデビューしたホンダの「NR」は、水冷4ストロークV型4気筒DOHC8バルブエンジンという高性能エンジンを搭載しており、その特徴として楕円形のピストンを採用しています。これは従来の円形ピストンとは異なり、各気筒には吸気用と排気用のバルブがそれぞれ4つずつ配置されており、合計で8つのバルブが搭載されています。これらのピストンはチタン製のコンロッドで支えられ、点火プラグは気筒ごとに2本ずつ備えています。これにより、通常のエンジンの2倍のパーツが使用されています。

この技術は、1979年にホンダが世界グランプリに復帰した際に開発された楕円ピストンエンジンの研究を基にしており、市販車にも応用されています。円形ピストンと比べてショートストロークが可能になり、摺動抵抗が低減され、吸排気効率が大幅に向上しました。これにより、低速から高速までスムーズなトルク特性を実現しています。

フレームには、ホンダ独自のアルミ製「目の字」断面を採用した太いツインチューブ構造を採用し、ヘッドパイプとピボット部にはアルミ鍛造素材が使用されています。

足回りには、フロントには当時としては珍しかった倒立フォーク、リアには片持ち式のプロアームを採用し、ホイールには軽量なマグネシウム製が使用されています。

「NR」は、1987年に発売された「RC30」と1989年に発売された「RC45」と共に、鈴鹿8時間耐久ロードレースをはじめとする多くのレースで活躍しました。一方、「NR」はその速さだけでなく、創造的なデザインでも注目され、公道での存在感も際立っています。

外装はカウリングやボディパネルに炭素繊維強化樹脂（CFRP）を使用し、鮮やかな赤色に仕上げられています。燃料タンクカバーとシートカウルは一体型で、内蔵されたマフラーの冷却用に大きなインテークが設けられています。

ウインドスクリーンにはチタンハードコートが施され、フレームはバフ仕上げとアルマイト加工で仕上げられています。

デザイン面では、「NR」はデュアルヘッドライトや見えないセンターアップマフラーなど、後のスポーツバイクデザインに影響を与えた様々な要素を持っています。

「ホンダコレクションホール」では、「NR」の横に楕円ピストンエンジンのカットモデルが展示されており、バイクファンには必見の展示です。

限定生産された全322台の「NR」は、そのパフォーマンスと存在感で現在も高く評価され続けています。

市販車で唯一、楕円ピストンを採用したホンダのNRは、ユニークなエンジン設計と高度な技術、洗練されたデザインが特徴です。

技術的な多くの難問をクリアし、市場に投入されたこの革新的なバイクは、合計322台が生産されました。

国内での年間販売目標は300台です。

ホンダNR750その唯一無二の価値とは？

ホンダNR750は、比類ないユニークなエンジン構造を持つバイクで、将来他のバイクが同じ機構を採用する可能性は非常に低いです。レース用バイクNR500は、レースの規制により4気筒限定となったため、2ストロークエンジンと競う目的で、1気筒で2気筒の役割を果たす楕円ピストンを導入しました。この技術により、1気筒につき8つのバルブがあり、V型4気筒エンジン全体で32のバルブを有しています。NR500はレースで目立った成績を収めることはできませんでしたが、結果的に2ストロークのバイクには及ばず、市販バージョンとしてのNR750が登場しました。現代の高性能バイクと比べ馬力面で劣るかもしれませんが、楕円ピストンエンジンを採用したNR750は非常に特殊な存在です。

バイクのNRとは何ですか？

ホンダのNRは、本田技研工業が開発したモーターサイクルで、初めは競技専用車として設計されていましたが、後に市販されるようになりました。NRは「New Racing」の略です。

ホンダNRの新車価格はいくらですか？

革新的なオーバルピストンエンジンを搭載したホンダNRは、最新の技術がふんだんに使われています。この優れたバイクは、日本国内での価格が520万円、海外では約800万円と設定されており、非常に高額です。

ホンダNR750の評価が高い理由

ホンダのNR750が高い評価を受けているのは、楕円ピストンをはじめとした革新的な技術や、カーボンファイバー、チタン、マグネシウムなどの高価で軽量な素材の採用によります。これらは、当時のホンダの先端技術を凝縮したものです。

しかし、楕円ピストンを除くと、バイクの他の部分については利点が明確ではなく、古い燃料噴射システムや平凡な足回り、重いカーボンカウルなど、時代遅れの要素が目立ちます。さらに、部品の生産が終了してから時間が経過しているため、修理の可否が不明瞭であり、メンテナンスには特別な注意が必要です。新車であっても20年前のモデルであるため、部品の錆や不足が問題になることもあります。

部品の不足や専門的な取り扱いを行うショップの少なさも、オーナーにとっては大きな課題です。実際には、展示用として楽しむことが主になるかもしれません。部品が完全に供給される保証があれば、新しい買い手がつく可能性もありますが、実用として乗るのは難しいでしょう。足回りが旧式で、改造にはリスクが伴います。旧車と同様に、エンジンの鼓動を楽しむのが妥当な楽しみ方かもしれません。

NR750とNS400、どちらが速い？

NS400Rはかなりの低速です。山道では250ccの6速モタードに遅れをとり、高速道路では現代の標準的な国産FIマルチエンジンとも競争が難しいです。それに対して、NR750が遅いとは考えにくいです。

加速テストで見ると、0〜100km/hではNS400が優れていますが、100km/h以上からの加速ではNR750が圧倒的です。6速で40km/hからのフル加速テストではNR750が顕著に優れており、77PSの仕様で600mを走行すると180km/hに達する速さがあります。

まとめ