口臭の原因ってどんなものがあるの?(その1)

いろいろある、口臭の原因
気になる口臭原因。多くの方は、食べ物によるものだと思っているようですが、本当にそうでしょうか?
確かに、食事の後にはお口の臭いは気になるものです。特に、臭いのきつい食材を食べた後は、自分の口の中にその臭いが残っているような気がします。
ですが、食事以外にも口臭の原因はあるのです。
5つの口臭原因
- 食事や嗜好品が原因
- 口の中が原因
- 生理的なことが原因
- 病気が原因
- その他の原因
大きく分けると、この5つに分類できます。
食事や嗜好品が原因とは?
口臭の最大原因が食事です。
人は誰であっても、食後には必ず口の中が臭くなります。
ですが、食事をしたからと言って全ての人が他人に不快感を与えているかというと、そうでもありません。それは、食べた食材によってその臭いの強さが代わってくるからです。
ニンニク
では、他人に不快感を与えるような食材とはどのようなものでしょうか?
すぐに思い浮かぶのは、ニンニクですね。ニンニクを使った料理を食べた後は誰でも自分の息の臭いが気になるものです。
なぜニンニクは臭いのでしょうか?
ニンニクの臭いの元は「AMS」とう有機硫黄化合物の一種です。そう、硫黄の臭いを持っているのです。
しかも、この「AMS」は体内で分解されることがないので、いつまででも臭い続けますし、血液に溶け込むという性質まで持っているので、体臭とても臭いを発し続けることになるのです。
さらに、少量でも強烈に臭いを発するので、ニンニクを少しでも使った料理を口にすると、それだけで口の中が臭うようになるのです。
ネギ
ニンニク以外にも口臭原因となる食材があります。
その1つがネギです。ネギには「アリシン」という物質が含まれています。この「アリシン」が臭いの元です。「アリシン」は、細胞が壊れると臭いを発するという性質を持っています。つまり、薬味として刻んだり、口の中で噛んだりすることで、臭いを発しているということです。
コーヒー
コーヒーも口臭原因となります。
コーヒーに含まれるコーヒー豆の細かな微粒子が舌に付着し、それを放置したままだと臭いを発します。
特に、のどが渇いているときや空腹時にコーヒーを飲むと、口内のバクテリアが繁殖しやすくなります。その結果、口臭がきつくなります。
コーヒーによる口臭の場合は、コーヒーを飲んだ後に歯磨きを行ったり、舌磨きをすることで直ぐになくなります。
また、のどが渇いた時には、コーヒーよりも緑茶や紅茶、ルイボスティーなどを飲むと口臭予防になります。
納豆
納豆も、臭いが気になる食材の1つです。
健康やダイエットにいいと聞いて、毎日食べている人もいるのではないでしょうか?
最近では、臭いを抑えた商品も出ているようですが、それでも納豆独特の臭いは気になるところです。
この臭いが苦手で納豆を食べられないという人も多いようです。
では、納豆の独特の臭いの元とは、なんなのでしょうか?
それは、「納豆菌」です。
「納豆菌」といえば、腸内環境に良いと言われている菌の1つです。
ですが、納豆が作られる過程、つまり、発酵する過程で作られる有機酸とアンモニア臭が納豆独特の臭いの元になっています。
ですので、この発酵が進めば進むほど、納豆独特の味と臭いが増していきます。
この納豆菌の臭いが口に残るので、食事の後口臭が気になるのです。
また、「納豆菌」は腸内まで壊れることなく届きます。そして、腸から体内にその栄養素が吸収されていくのですが、この消化や吸収の時にも臭いを発しています。
ということは、口から臭っているだけではなく、胃や腸からもその臭いが口を通じて出ている可能性もあるのです。
たばこ
食べ物以外で口にするものの中で、たばこは口臭原因の一番といえるかもしれません。
たばこを吸うことで、口内が乾燥します。たばこはドライマウスの要因とも言われています。口が乾燥し唾液の量が減ると、口臭が発生します。
また、たばこにはニコチンやタールといった成分が含まれています。
たばこを吸う人独特の臭いというのがありますよね。
いわゆる「ヤニ臭い」というものです。この「ヤニ臭い」という臭いは、人によって違いますがやはり他人に不快感を与えます。
さらに、ニコチンやタールは歯や舌に付着しやすく、取れにくいという厄介な性質も持っています。
たばこを吸うことによる口臭原因は、ニコチンやタールだけではありません。
たばこを吸うことで、血液の循環が悪くなり新陳代謝も低下します。このことで口内環境が悪くなり、歯が抜けやすくなったり、歯茎から血が出やすくなったりといったリスクもあります。
当然、口内環境が悪化すれば、口臭もきつくなってしまいます。
口の中が原因とは?
食べ物以外にも口臭原因はあります。
虫歯が原因
多くの方が、歯医者独特のにおいやあの、キュイ~ンといった音が嫌いで、虫歯になってもなかなか治療に行けないという人は多いのではないでしょうか?
虫歯が進行し、神経まで刺激するようになって初めて、痛みに耐えられずに治療に行くという人も少なくないと思います。
しかし、虫歯を放っておくと、口臭を発するようになります。虫歯そのものが臭うのではなく、虫歯の穴に溜まった食べかすが、歯磨きでは取りきることが出来ず、やがて発酵し、臭いを発するようになるのです。
また、虫歯を放置し続けると、歯茎に膿が溜まるようになります。この膿が、独特の悪臭を放つことで、自分だけでなく周りの人まで不快にさせてしまいます。
入れ歯やブリッジも原因
口の中の歯垢や歯石には、アンモニアが含まれているため、悪臭のもとにあることもあります。
この歯垢が溜まりやすい場所の1つが入れ歯です。
年齢とともに歯が抜けたり、若いころにしっかりと虫歯ケアをしなかったことで歯が抜けたりすることで、年配の方の多くが入れ歯を入れています。
また、若い方でも虫歯ケアをしっかりしなかったことが原因で、歯を抜くこととなり、その代わりに差し歯を入れている方もいるでしょう。
差し歯や入れ歯などの人工的な歯の周りには歯垢が付きやすく、それが原因で口臭が発生します。
歯垢は、人工的なものに付着するのではなく、残っている歯と人工的な歯の間にできるわずかな隙間にできるのです。
また、歯だけではなく歯茎にも歯垢は付いてしまいます。
総入れ歯の方の口臭が気になる要因の1つが、入れ歯は手入れをするけれど、口内の手入れは、歯がないことから、行っていないということです。
また、歯垢は2日で歯石に代わるといわれているので、毎日のケアで歯垢をしっかり落としきれないと、さらに落としにくい歯石に代わってしまい、その歯石に新しい歯垢が付いて・・・。を繰り返します。
歯垢・歯石は、定期的に歯医者に通ってしっかりと取り除くようにしましょう。
舌が原因
舌の色を鏡などで見てみると、白かったり黄土色だったりすることはありませんか?
これは、舌に苔が付いている状態で、悪臭の原因になっています。
この、舌についた苔を「舌苔(ぜったい)」と言います。
白い「舌苔」は、舌にある味を感じるための細胞「舌乳頭」を保護する役目を持っているので、それほど問題ではありません。
黄土色の「舌苔」は、食べかすが舌の上に溜まって苔になったもので、それが積もりに積もり、細菌発生の要因になって、悪臭に繋がっていきます。
では、舌に全く苔がない状態であれば問題はないのでしょうか?
舌に苔がない状態ということは、「舌乳頭」を保護する苔も無いということです。この状態では、「舌乳頭」が正常な働きが出来ず、唾液の分泌が減って、結果、悪臭を発することになります。
舌の手入れは必要ですが、取りすぎてもいけないということです。
歯磨きが原因
口臭予防・虫歯予防を目的に、毎食後に歯磨きを行う方も多くいるでしょう。
しかし、その歯磨き方法は正しいのでしょうか?
歯磨きをしっかり行っているのに、虫歯になったり口が臭ったりするのなら、もしかしたら、磨き残しがあるのかもしれません。
磨き残しの多くは、歯と歯の間の隙間や奥歯の向こう側、歯茎との間にあります。つまり、虫歯になりやすい個所です。
磨き残しによって、歯垢が溜まり悪臭になります。
また、歯磨きのタイミングも問題となります。
食べた後、すぐに歯磨きをする方が多いようですが、実はそれ、口臭予防には特に間違った行動なのです。
食べた直ぐ後の口内は、酸性が進んでいます。しかし、唾液が分泌されることで、この酸性状態は中和されていきます。
しかし、食後直ぐに歯磨きを行ってしまうと、口内の食べかすだけでなく唾液まで一緒に取り除かれてしまいます。
そうすると、口内の「酸性状態」は中和されず、臭いの元となるバクテリアが繁殖しやすくなります。
虫歯も出来やすくなるそうですよ。
食後直ぐには歯磨きではなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使ったケアがお勧めです。