大人のニキビの治療と予防

思春期ニキビと大人ニキビとは?
10代の頃、ニキビに悩んだ覚えはありませんか?
そして、大人になった今もニキビに悩んでいるのではないでしょうか?
10代の頃にはニキビが出来たことがないのに、大人になってからニキビが出来るようになったという方もいるかもしれませんね。
では、思春期ニキビと大人ニキビの線引きは、どこでされるのでしょうか?
大人に出来るニキビを大人ニキビというのなら、大人は何歳からなのでしょうか?
実は、はっきりとした線引きがあるわけではないのです。
大まかに18歳で線引きされていて、18歳以上のニキビを大人ニキビと呼びます。
18歳なら、まだ高校生です。中には大学生もいるかもしれませんし、社会人かもしれません。
ですが、その立場がどうであれ、18歳くらいからニキビが出来る理由が代わってくるのだそうです。
大人ニキビと思春期ニキビには、できる理由に違いがあります。
皮脂が過剰に分泌し、お肌に溜まった古い角質などによって毛穴が塞がれ、毛穴の中で炎症が起きてニキビになるのは、大人も思春期も同じです。
その違いというのは、皮脂分泌の理由です。
思春期には、男性ホルモンの分泌量が増えることで皮脂が過剰に分泌されます。男性ホルモンの増加は、男女に関係なく思春期の頃に起こります。
勿論個人差もありますので、思春期でもニキビに悩む子と、悩まない子がいるのです。
これに対して大人ニキビの場合、ストレスや生活習慣の乱れなど、様々な理由でホルモンのバランスが崩れて、皮脂が過剰分泌されてしまいます。
その他、喫煙や飲酒、暴飲暴食、夜更かしなどもニキビの原因になります。
このように、大人と思春期ではニキビに違いがあるのです。
ニキビが出来る場所とその原因
大人ニキビが出来る要因に、体の不調があります。顔のどの部分にニキビが出来ているのかで、ストレスなのか、寝不足なのか、それとも内臓疾患なのか、ある程度の判断が出来ます。
生え際のニキビ
シャンプーやリンスのすすぎ残しが主な原因です。また、ヘアケア商品が肌に付くことでニキビが出来ることもあります。
額のニキビ
額に出来るニキビの場合、スキンケア不足や前髪が原因でニキビが出来ることがあります。
体の不調としては、
- 自律神経の乱れ
- 寝不足
- 消化器系や腸の不調
があります。
その他、
- 黄色ニキビ:動物性油脂の過剰
- 赤色ニキビ:糖質の過剰摂取
- 黒色ニキビ:タンパク質と脂質の過剰摂取
というのもあります。
こめかみのニキビ
ストレスや精神疲労が原因です。特にストレスや寝不足によって肝機能や腎臓機能が低下して、ニキビが出来やすくなります。
精神疲労によって自律神経も乱れやすくなりますので、それもニキビの原因となります。
目の周りのニキビ
働く大人女子の場合、スマホやパソコンの使い過ぎによる眼精疲労が原因でニキビが出来ることもあります。
その他、こめかみと同じように肝臓や腎臓の機能低下によってニキビが出来やすくなります。
頬のニキビ
頬の上部と下部でも出来る原因が違います。
上部の場合、婦人病や生理異常、便秘などが原因でニキビが出来ます。その他、副腎機能の低下もニキビ原因となります。
下部の場合、上部と同じように便秘が原因で出来ます。その他、体の冷え、特に下半身の冷えによって内臓機能が低下し、ニキビが出来やすくなります。
頬全体の原因としては、ビタミン不足や動物性油脂の摂り過ぎ、スキンケア不足、乾燥などがあげられます。
鼻のニキビ
言うまでもなく、皮脂の過剰分泌がニキビ原因です。
その他、循環機能の低下も原因となります。
後は、小鼻のあたりなどのメイク汚れの洗い残しもニキビ原因となります。
口の周りのニキビ
口の周りに出来るニキビの多くは、暴飲暴食や偏食による胃腸不良が原因で出来ます。
暴飲暴食や偏食によって栄養に偏りが出来てしまいます。
特にビタミンが不足していたり、炭水化物や糖質を取り過ぎたりすると、ニキビが出来てしまいます。
便秘気味の方や、冷え症の方、生理不順の方も口の周りにニキビが出来やすくなります。
あごのニキビ
口周りのニキビ同様、冷え症や貧血、婦人科系疾患などが原因でニキビが出来やすくなります。
その他、消化器系の不調によってもニキビが出来ますし、カルシウム不足によってもニキビが出来やすくなります。
フェイスラインのニキビ
フェイスラインに出来るニキビは、冷え症や貧血が原因です。
額の生え際同様、シャンプーやリンスのすすぎ残しや、洗顔料のすすぎ残しによってもニキビが出来てしまいます。
内臓機能の低下としては、腸や肝臓が考えられます。
あごの下から首にかけてのニキビ
あごの下は脂肪も付きやすい部分で、二重あごに悩む方も多いでしょう。
この部分にニキビが出来る方は、コレステロールが溜まっていることが原因です。
首筋に出来るニキビは、婦人科系の不調や冷え症によって出来ます。
このように、ニキビが出来る位置によってその原因に違いがあることが分かります。
ビタミンB群でニキビケア
ニキビが出来る位置によってその原因の違いは判りました。
ニキビケアやニキビ予防には、その原因に沿った方法を選ぶことが一番です。
ですが、
「複数の箇所にニキビがあるので、何が原因かわからない」
「ニキビ原因が複数あるので、自分のニキビの原因が特定できない」
など、ニキビ原因に合わせたケアが出来ないこともあります。
そこで、どのニキビにも有効なケア方法をご紹介します。
食事によるケアです。
人の体は食べたもので出来ている
人間の体は、内臓も含めすべて摂取した物によって出来ています。
栄養バランスの良い食事を心掛けるということは、体を作っていくうえで必要なものをバランス良く摂っていくということです。
例えば、甘いものが好きで糖質ばかりを摂取していると、肥満になってしまいますし、糖尿病になってしまいます。
かといって、糖質を全く摂らなくなってしまうと、最悪「低血糖症」という病気になってしまうかもしれません。
脳は糖質、特に血液中のブドウ糖をエネルギー源としています。糖質を取らなくなると、頭が働かなくなってしまいます。
肝臓も糖質をエネルギー源にしているので、糖質が足らなくなると肝機能が正常に働かなくなり、疲れやすくなります。
このように、栄養が偏ってしまうことで、体に様々な不調が起こります。
食べたものがニキビに影響する
ニキビも同じです。
栄養の偏りによって、脂質が多くなってしまったり、美白の妨げになったりします。
体に必要な栄養素の中で、特にビタミンB2とビタミンB6は、皮膚の炎症を抑える効果があると言われています。
つまり、肌荒れやニキビケアに効果があるということです。
また、肌の再生のために必要なビタミンCも、美肌作りのためには摂取する必要があります。
ビタミンB2を多く含む食材
- レバー、レバーペースト、ハツ
- いくら、たらこ、すじこ
- うなぎ、さば、イワシ
- たまご、卵黄、うずらの卵(生)
- 納豆
などです。特に、レバーやウナギ、卵、納豆に多く含まれています。
ビタミンB2は過剰に摂取しても直ぐに排出されてしまいますので、特に体に不調が出ることはありません。
ビタミンB6を多く含む食材
- まぐろ、サケ、さんま、いわし、あじ、かつお、さば
- にんにく
- レバー
- 牛肉、鶏胸肉、ささみ、鶏ひき肉
- スモークサーモン、ローストビーフ
- 酒粕
などです。特に、レバーやまぐろ、カツオに多く含まれています。
普通の食事で摂取される分には、多少過剰摂取しても特に問題はありません。
ビタミンCは、野菜や果物に良く含まれていますので、野菜を多く摂るようにしましょう。
また、ビタミンCは過剰に摂取しても2,3時間程度で排出されてしまいます。毎食バランス良く摂取するようにしましょう。
栄養が偏らないように、バランスの良い食事を心掛けるだけでなく、ビタミン群を意識して摂取する様になれば、ニキビが出来難い肌に変わっていきます。
その他、血行を良くすることも重要です。栄養素は血液で運ばれていきます。血液の流れが悪いと、栄養素が体中に行き渡りません。
水分をしっかり摂ることも、ニキビケアには大切なことです。